
「自分のスマホはeSIMに対応しているか」と「SIMロックがかかっていないか」は、よく一緒に聞かれる質問ですが、実はまったく別の話です。eSIM対応かどうかは端末のハードウェアとソフトウェアで決まる問題で、Appleの公式eSIM設定要件によれば、iPhone XS・XR以降のモデル、そして2020年前後以降に発売されたAndroidのフラッグシップ機の多くにeSIMチップが内蔵されています。一方でSIMロックはキャリアが独自にかけるソフトウェア制限で、端末にeSIMチップがあるかどうかとは無関係です。eSIM対応なのにロックされている端末もあれば、ロック解除済みでも単純に古すぎてeSIMチップ自体が入っていない端末もあります。両方とも2分もかからず確認できるので、順番に見ていきましょう。
#端末の対応可否とSIMロックが混同されやすい理由
この2つが混同されやすいのは、症状がまったく同じように見えるからです。「eSIMを追加」の項目が出てこない、またはグレーアウトしている、あるいはQRコードを読み取っても静かに失敗する——どちらのケースでも起きます。ただし対処法は、実際にどちらのチェックで引っかかったかによって変わります。eSIMハードウェアがそもそも入っていない端末では、キャリア側の設定をどう変えても「eSIMを追加」は表示されません。一方SIMロックがかかった端末では、選択肢自体は表示されても、ロックしたキャリア以外が発行したQRコードは拒否されます。今どちらが原因かを見極めることで、無駄なサポート電話を1本減らせます。

#スマホがeSIMに対応しているか確認する方法
まずはハードウェアの有無を確認します。現在の回線をそのまま使う場合でも、旅行用のeSIMをセカンドラインとして追加したい場合でも、確認方法は同じです。
#iPhoneの場合
- Apple公式によると、iPhone XS・XS Max・XR以降にはeSIMチップが搭載されており、それ以前のモデルにはありません。
- 「設定」→「一般」→「情報」と進み、下にスクロールしてeSIMの項目を確認します。Appleのトラブルシューティングガイドによれば、IMEIと並んでEID番号が表示されていればハードウェアは存在します。XS以前のモデルはIMEIのみが表示され、eSIMの項目自体がありません。
- 別の確認経路として「設定」→「モバイル通信」を開き、「eSIMを追加」(または「モバイル通信プランを設定」)の表示があれば対応しています。
- 共通の確認方法:電話アプリで
*#06#をダイヤルします。32桁のEIDが表示されれば、そのiPhoneはeSIMハードウェアに対応しています。 - 地域による違い:中国本土向けモデルではiPhone 17eとiPhone AirのみがeSIMに対応しており、香港・マカオ向けの一部モデルはeSIMではなくデュアルnano-SIMトレイを採用しています(Appleの設定ガイドに基づく)。
#Androidの場合
- メーカーによってメニューの表記は多少異なりますが、考え方は共通です。「設定」→「ネットワークとインターネット」(または「接続」)→「SIM」と進み、「eSIMを追加」や「SIMをダウンロードして使用」といった項目を探します。
- Pixelの場合:設定 → ネットワークとインターネット → SIM → SIMを追加 → eSIMを設定、という手順です(Google公式Pixelガイド)。Google公式によれば、Pixel 4以降のすべてのモデルがeSIMに対応しており、Pixel 2・3シリーズは特定のキャリア・国の条件下でのみ利用可能です。
- Pixelでは識別番号からも確認できます。設定 → 端末情報 → SIMステータスと進み、「EID」の項目を確認してください(Google公式ID番号ガイド)。SamsungなどほかのAndroidメーカーも「端末情報」付近に似た項目がありますが、表記はメーカーやAndroidバージョンによって異なります。
- 自分の機種がはっきりしない場合は、co:simの対応端末一覧をチェックしてください。eSIM対応が確認済みのスマホ・スマートウォッチ・タブレット・PCが機種別に掲載されており、それぞれの確認手順も載っています。
#スマホがSIMロックされているか確認する方法
SIMロックは上記のハードウェア確認とは別問題です。物理SIMかeSIMかを問わず、どのプロファイルを受け入れるかをキャリア側が設定したフラグで制限しているもので、多くは分割払いや契約付きで購入した端末に設定されています。
#iPhoneの場合
「設定」→「一般」→「情報」と進み、「キャリアロック」の項目を確認します。Apple公式のロック解除ガイドによれば、「SIMフリー」と表示されていればロック解除済みです。それ以外の表示があれば、特定のキャリアにロックされており、Appleではなくそのキャリアだけがロックを解除できます。
#Androidおよびその他の端末の場合
Androidには、この情報を一括で確認できる共通の設定画面はありません。確実な方法は、契約中のキャリアに直接問い合わせるか、端末を購入した当時のキャリアにIMEIでロック状況を確認してもらうことです。米国では、FCC(連邦通信委員会)の消費者向けガイドが、契約義務を満たした後払い端末はリクエストに応じてロック解除しなければならず、プリペイド端末も利用開始から1年以内にはロック解除しなければならないと定めています。
#ロックされたスマホでも旅行用eSIMは使える?
多くの場合、答えはイエスです。co:simが190以上の目的地向けに提供しているようなデータ専用の旅行eSIMであれば、たいてい問題なく使えます。ただし「多くの場合」という言葉には意味があります。SIMロックが遮断するのは、他キャリアが発行する通話・SMS・データを含むフル機能のSIMへの切り替えです。データ専用eSIMは端末を元のキャリアから離脱させることは一切なく、ロックされたメイン回線はそのままに、データ通信専用のプロファイルをもう1枚追加するだけなので、フル機能の乗り換え型eSIMでは失敗するケースでも問題なくインストールできることが多いのです。例えば韓国へ旅行する場合、メイン回線のキャリア設定にまったく触れずに、ロックされたiPhoneに韓国のデータ専用eSIMを追加できるのが一般的です。
ただし、ごく一部のキャリアは物理・デジタルを問わずセカンドSIMプロファイルすべてをブロックしています。特定キャリアのQRコードだけが拒否されるのではなく「eSIMを追加」自体が完全にグレーアウトしている場合は、通常より厳しいロックがかかっている可能性が高いため、購入前にキャリアへ確認するか、上記の手順でまず端末のロックを解除するのが確実です。
#対応が確認できたら次にすること
ハードウェアが確認でき、「SIMフリー」と表示されている(あるいはロックされたメイン回線でもデータ専用eSIMが使えるとキャリアが確認済み)状態であれば、インストールは数分で終わります。co:simでは各プランのページに、利用するネットワーク、インストール期限、課金開始のルールを購入前に明記しており、決済後は数秒でeSIMのQRコードがメールに届くので、現地到着後に空港のWi-Fiを探し回るのではなく、出発前に自宅で余裕を持ってインストールしておけます。
#クイックリファレンス
| 確認項目 | iPhone | Android |
|---|---|---|
| eSIMハードウェア(EID) | 設定 → 一般 → 情報 | 設定 → 端末情報 → SIMステータス |
| 「eSIMを追加」の表示 | 設定 → モバイル通信 | 設定 → ネットワークとインターネット → SIM |
| SIMロック状態 | 設定 → 一般 → 情報 → キャリアロック | キャリアに直接問い合わせ |
| 共通のハードウェア確認 | *#06#をダイヤル | *#06#をダイヤル(多くの機種で有効) |
#FAQ
#eSIM対応可否はキャリア次第? それとも端末次第?
eSIM対応可否は完全に端末のハードウェアとソフトウェアで決まり、キャリアとは無関係です。Appleの公式eSIM要件によれば、iPhone XS・XR以降のすべてのモデルにeSIMチップが内蔵されており、どのキャリアで使ってもそれは変わりません。キャリア側がコントロールできるのは、そもそもeSIMプランを提供しているかどうか、そしてその端末を自社のSIMだけにロックしているかどうかです。ハードウェアはeSIMに対応していてもキャリアがeSIMプランを提供していない場合、そのアカウントではeSIMを有効化できませんが、端末自体の能力は変わらないため、eSIM対応の別キャリアやco:simのような旅行eSIM事業者であれば通常は問題なく利用できます。対応可否の確認とSIMロックの確認を分けて考える必要があるのは、前者がメーカーによって固定されている一方、後者は現在契約中のキャリアが操作できるスイッチだからです。
#EIDは表示されるのに、eSIMのセットアップが失敗するのはなぜ?
EIDが表示されるのはハードウェアが存在する証拠であって、セットアップが成功する保証ではありません。EIDが確認できた状態でよくある原因は、前述のSIMロックと、有効期限切れまたはすでに使用済みのQRコードです。多くのキャリアや旅行eSIM事業者が発行するQRコードは1回限りの利用を前提としています。ほかにも、セットアップ中のWi-Fi接続が弱い(eSIMプロファイルはモバイル回線ではなくインターネット経由でダウンロードされます)、iOSやAndroidのバージョンが古い、端末が保存できるeSIMプロファイルの上限(現行の多くのiPhoneでは8件)に達している、といった原因も考えられます。端末を再起動し、前述の方法でSIMロック状態を確認したうえで、発行元に新しいQRコードを発行してもらえば、ハードウェア確認済みの段階でインストールが失敗するケースの大半は解決します。
#旅行用eSIMを買う前にSIMロックを解除しておくべき?
多くの場合、必ずしも必要ではありませんが、キャリアのロックの厳しさ次第です。多くのSIMロックは、通話・SMS・データを含む他キャリアのフル機能SIMへの切り替えのみをブロックしており、旅行用eSIMのようなデータ専用のセカンドプロファイルは、メイン回線を離れることがないため、ロックされたままでも問題なく追加できるケースがほとんどです。不安な場合は、購入前にiPhoneなら「設定 → 一般 → 情報 → キャリアロック」を確認するか、Androidならキャリアに直接問い合わせておくと、空港で慌てて時間を無駄にせずに済みます。co:simのeSIMは未インストールであれば購入から30日以内は返金申請が可能です(購入時点で即時課金されるプランなど一部除く)ので、万が一キャリアのロックが厳しすぎて失敗しても、必ずしもお金が無駄になるわけではありません。それでも不安が残る場合は、先に端末のロックを解除しておけば変数を1つ完全に取り除けます。
#SIMロックされているのに、そもそもeSIM非対応という端末はある?
あります。特に古い、キャリア補助付きで購入された端末では珍しくない組み合わせです。例えばキャリアの分割払いで購入したiPhone 8は、SIMロックがかかっている(ソフトウェア面の制限)と同時に、eSIMハードウェアがそもそも入っていない(製造上の事実)こともあり得ます。eSIMはiPhone XS以降、2018年になって初めて登場したためです。この場合、端末のロックを解除しても解決するのは「SIMロック」の半分だけで、その後もeSIMは使えません。チップ自体がもともと内蔵されていないため、キャリア設定をどう変えても状況は変わりません。だからこそ本記事では2つの確認を分けて説明しています。片方を解決してももう片方が自動的に解決するとは限らず、同じ端末が両方に引っかかることも、片方だけ引っかかることも、どちらにも引っかからないこともあり、それぞれ独立して起こり得ます。ある端末でeSIMが使えるかどうかを判断する前に、必ず両方のチェックを行ってください。
#Androidの設定に「eSIMを追加」の項目自体が見当たらない場合は?
ほとんどのケースは2つの原因のどちらかです。1つ目は、端末に本当にeSIMハードウェアが搭載されていないケースで、ミドルレンジ以下のAndroid機種や、おおむね2020年より前に発売されたフラッグシップ機に多く見られます。対応端末一覧やメーカーのスペック表を確認すれば、自分の機種の対応可否がはっきりします。2つ目は、ハードウェア自体は入っているものの、キャリア独自のファームウェアがその項目を非表示にしているケースです。まったく同じ機種でもSIMフリー版なら「eSIMを追加」が問題なく表示されるのに、キャリア版だけ表示されない、ということが実際に起こります。キャリア側がその機種のeSIM対応を認めているにもかかわらず、手元の端末で項目が表示されない場合は、ハードウェアの問題ではなくキャリア側の制限やファームウェアの問題である可能性が高く、その場合は端末メーカーではなくキャリアに問い合わせるのが適切です。
まずハードウェアを確認し、次にSIMロックの状態を確認すれば、ほとんどの場合、いま使っている端末がロックされていてもいなくても、データ専用の旅行eSIMをそのままインストールできます。


